こんにちは
先日、次世代スパコン建設工事 http://www.nsc.riken.jp/index_j.html を担当してくれる技術者の方たちを、先行施設である地球シミュレーターセンター http://www.es.jamstec.go.jp/index.html に案内しました。
なぜ案内するか。
一つは、今自分がやっている仕事の意義を理解してもらいたいからです。
国家プロジェクトの一翼を担っているわけですから、自分たちがどこを分担し、何に貢献すればプロジェクトが支障なく進むのかを知る。
大きな円の円弧を描け、ってことですね。
自分たちのやる仕事の意義が分かると、仕事に愛着が湧きます。
愛着がある仕事には誇りが生まれ、いい結果へと導きます。
地球シミュレーターは2年半もの期間世界1位だったスパコンですから、この施設をじっくり案内し、これから作ろうとしている施設のイメージを持ってもらいました。
二つめは完成型を見てもらうこと。
完成した建物を見れば、どの程度の出来上がりを要求されているのか一目瞭然です。
プロの施工者なら、完成型を見ただけで施工全体が見えるんですよ。
何をどうやっていけば最終的にこうなるか、分かるんですね。
言葉や図面では伝えきれないことを、実物で伝えることができる。
だからぼくは既存の施設を見てもらうことはとても大切なことだと思っているのです。
大規模施設の施工はこんな風にやってもらいたい、ということを示したかったのです。
というわけで、いい仕事をするためには以下が重要だとぼくは思っています。
・自分の仕事の意義を知ること
・完成型をイメージすること
ぼく自身、そうするように努めています。
意義を知るためには自分の仕事の範囲だけではなく、その周辺部も理解する。
そうやって自分たちの仕事を造り上げていこうと思っているのです。
地球シミュレータセンターは海洋研究開発機構さん http://www.jamstec.go.jp/j/ が管理運用する施設です。
見学させてもらうにも、あまり無理も言えません。
相手方のお邪魔にならないようにしなくてはなりません。
武光誠『昔、日本人は「しつけ名人」だった』サンマーク出版\1300-から引用します。
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「礼儀」は、良い人間関係をつくるものである。
それは、自分と接する人間を尊重し、相手を立てて謙る動作を基本とするものである。
会うたびに互いにあいさつを交わしている親近感がわく相手が、自分にとって大して負担にならない頼みごとをしてきたと仮定しよう。
ふつうの人は、相手の喜ぶ顔が見たいのでそれに応じるだろう。
しかし、顔を見たことはあるが、いつも不機嫌な表情であいさつもしない者の頼みは、聞きたくないだろう。
不機嫌な人間は煙たがられる。(185p)
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幸いにして海洋機構さんの電気主任技術者である方とぼくとは、数年来の知り合いです。
お互い、技術情報をやりとりしている仲間です。
そういう縁がありましたから、今回の見学も快く引き受けてもらえました。
建物の床下などディープな部分までじっくりと案内してくれました。
ありがたいことです。
ぼくは、お世話になったら必ずお礼をすることは欠かさないようにしています。
機会があれば、ぼくの方で役に立つことがあれば協力する。
もちろん、何かお願いするときも相手の大きな負担にならないよう気をつけています。
そういう礼儀は欠かさない。
そんな積み重ねが、Give and Takeの関係を築いていくんだと思います。
そしてそれは結局、お互いオトクなことなんだと思っています。
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