こんにちは
同じセクションの他の係にいる若い同僚からメールが送られてきました。
「○○設計事務所から設計図が送られてきましたので転送します」
ぼくはムッとしました。
彼にこう言いました。
転送するだけなら、我が子はっちゃん満3歳でもできる。
この図面はどういう意味を持つ図面なのか、君自身のコメントを入れろ。
たとえば「これで最終図です」とか「△△だけまだペンディングですが、
予定通りの進捗です」とか。
ちゃんと自分の<頭>を通してから、報告せよ。
彼は「以後気をつけます」と答えました。
ますますムッとしました。
「以後じゃなくて、今直しなさい!」
すぐやり直しさせました。
再度彼から送られてきたメールを読んで、またまたムッとしました。
「まだ不完全な図面ですが転送します」だって!
不完全なものを転送するな!迷惑だ!他の係には完全にしてから送れ!
完全にするのが君の仕事だ!
不完全ならどこが不完全なのか、いつまでに完全にするつもりなのか、それをコメントしろ!
要するに、ぼくの言ったことをちゃんと理解していなかったんですね。
もちろん、またやり直しさせました。
4回くらいやり直ししたでしょうか、若い同僚も合格点まで達することができました。
ちょっとしつこかったかもしれません。
嫌がられたかな??
勝間和代『インディペンデントな生き方実践ガイド』ディスカバー¥1000-から引用します。
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私がこれまで、仕事場や「ムギ畑(注;勝間さんの主催するインターネット会議室 http://www.mugi.com/ )」で人の観察をしていて感じるのは、伸びる人、伸びない人の差は、行動力の差であることが大きいということです。
頭がいい人、というのは確かによく伸びるのですが、なぜ頭がいい人が伸びやすいかというと、行動力を伴っている人が多いためだと思います。(200p)
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「以後気をつけます」ってダメなんですよ。
そう言うヤツに絶対に以後なんてない。
次も同じ間違いを犯すんです。
頭の中で理解したつもりでも、実際にやり直してみると、ちゃんと理解できていなかったのが明らかになる。
だから、やり直すならその場でやり直した方がいい。
やり直してみるから、自分がちゃんと理解したのかどうかが分かるのです。
それを繰り返せば技は身に付きます。
やり直す=行動に移す、ということです。
行動力があるから、能力も伸びるんです。
なぜなら、行動に移せば現実がちょっと変わります。
その変化を自分にフィードバックできる。
いい変化だったらもっと大胆に、悪い変化だったら抑えたり止めたり方向転換したり。
目の前の現実が良い方向に確実に変わっていきます。
そういう制御ができるわけです。
現実と対応させながら頭を使うから、頭も良くなり、能力も上がり、技も身に付くのだと思います。
行動に移さない人は、現実からのフィードバックがありません。
頭の中だけでぐるぐる考えをめぐらせるだけなんです。
そのうちどうしても行動に移さないとならないギリギリの状況に置かれる。
行動しなかった人がギリギリの状況で行動に移すとき、あーやっちゃったよー、というやり方をするんですね。
現実を見ていないからです。余裕がないからね。
頭の中だけで考えたことをドカンと行動に移してしまうので、失敗する確率が高いんです。
妙に大胆なんですよ、やることが。
行動する人はギリギリになる前にやり始めますから、余裕があります。
ちょっと行動しては、現実がどう変化するかモニターする。
その結果を見て次の行動に移る。
こまめなフィードバックがかかるので、失敗することがないんです。
行動する人を「実践家」と呼びます。
口だけの人を「評論家」と呼びます。
評論家はしばしば悪口として使われます。
それは、評論家は現実との対応がないからです。
評論家は現実を変えていかないからです。
若い同僚には実践家になってほしいと思ったのです。
もちろん、ぼく自身もね。
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